不動産投資の始め方・会社選びガイド
不動産投資は、家賃収入だけでなく、空室、管理費、修繕、税金、保険、借入金利、将来の売却価格まで含めて判断する必要があります。 本ページでは、初心者が購入前に確認したい数字とリスク、不動産投資会社を比較するポイントを中立的に整理します。
特定の会社や物件への投資を推奨するものではありません。販売会社のシミュレーションだけで判断せず、複数条件で収支を試算し、契約書・重要事項説明書・融資条件を確認してください。
編集・監修:不動産投資編集部(運営:株式会社しごとウェブ)
運営責任者:代表取締役 佐藤 哲津斗
最終更新日:2026年9月9日
勧誘や契約で確認したい公的情報
不動産投資では、物件価格、賃料設定、空室、修繕、金利上昇、サブリース契約の賃料改定・解約条件を確認することが重要です。 強引な勧誘や契約トラブルについては、 国民生活センターの投資用マンション相談事例 が参考になります。
投資用不動産の勧誘や宅建業法に関する相談先として、 東京都の不動産相談 も確認できます。
不動産投資は元本や家賃収入を保証するものではありません。収支計画と契約条件を十分に確認してください。
不動産投資で利益・損失が生じる仕組み
不動産投資の収益は、保有中の家賃収入と売却時の損益から成り立ちます。ただし、家賃がそのまま利益になるわけではありません。空室期間、管理費、修繕費、固定資産税、保険料、ローン返済などを差し引いた手残りで判断します。
インカムゲイン
賃料など保有中に得る収入です。入居率や家賃水準は変動し、管理・修繕などの支出も継続します。
キャピタルゲイン・ロス
売却価格と購入・売却にかかった費用などとの差から生じる損益です。購入時より高く売れる保証はありません。
表面利回り・実質利回り・キャッシュフロー
| 表面利回り | 年間想定家賃収入 ÷ 物件価格 × 100。比較の入口になりますが、空室や経費を含みません。 |
|---|---|
| 実質利回り | 年間収入から管理費・修繕費・税金などの運営費を差し引き、購入時諸費用も考慮して計算します。 |
| 税引前キャッシュフロー | 家賃収入から運営費と年間ローン返済額を差し引いた金額です。元金返済は経費ではない点にも注意が必要です。 |
満室時だけでなく、空室率の上昇、家賃下落、修繕費増加、金利上昇を組み合わせた複数のケースで、毎月と年間の手残りを確認します。将来売却するときの価格と残債も試算しましょう。
購入前に確認する収入と支出
| 区分 | 主な項目 |
|---|---|
| 収入 | 家賃、共益費、駐車場収入など。満室想定と現在の賃貸借契約を区別します。 |
| 購入時 | 物件代金、仲介手数料、登記費用、不動産取得税、融資関係費用、保険料など。 |
| 保有中 | 管理委託費、管理費・修繕積立金、固定資産税、保険、原状回復、設備交換、大規模修繕など。 |
| 借入 | 元利返済額、金利タイプ、金利上昇時の返済額、繰上返済条件など。 |
| 売却時 | 仲介手数料、登記関係費用、残債、譲渡所得に関する税金など。 |
区分マンション・一棟物件・戸建ての違い
| 物件 | 特徴 | 主な確認点 |
|---|---|---|
| 区分マンション | 一室単位で購入しやすい一方、その一室が空室になると家賃収入が止まります。 | 管理組合、修繕積立金、長期修繕計画、賃貸需要、管理規約 |
| 一棟アパート・マンション | 複数戸へ空室を分散できますが、購入額と修繕負担が大きくなりやすい投資です。 | 建物状態、法令適合、入居状況、修繕履歴、土地・接道、運営費 |
| 賃貸戸建て | 長期入居が期待できる場合がありますが、退去時は収入がなく、修繕が集中する可能性があります。 | 再建築可否、境界、建物状態、周辺の戸建て賃貸需要 |
新築と中古を比較する
新築
当初の修繕負担を抑えやすい一方、新築時の価格と将来の中古売却価格の差、想定家賃の持続性を確認します。
中古
実際の賃料・入居状況を確認しやすい一方、設備交換、大規模修繕、既存契約、建物状態を詳しく調べる必要があります。
融資を利用する場合の確認事項
融資可能額は、投資の安全性を示すものではありません。自己資金、返済期間、金利、個人の収入・資産、物件評価などによって条件が異なります。
- 固定金利・変動金利と金利見直しの条件
- 毎月返済額、元金と利息の内訳、完済年齢
- 空室や修繕が重なった場合の返済余力
- 団体信用生命保険の加入条件と保障範囲
- 繰上返済手数料、売却時の残債
- 自宅購入など将来の借入への影響
不動産投資の主なリスク
空室・家賃下落
募集期間、周辺供給、人口・世帯動向を確認し、家賃を下げた場合も試算します。
修繕・設備交換
給湯器、空調、屋根・外壁、配管など、突発費用と周期的な大規模修繕に備えます。
金利上昇・借入
変動金利の上昇や借換えができない場合でも返済を継続できるか確認します。
災害・事故
ハザード情報、耐震性、保険の補償範囲と免責事項を確認します。
管理・滞納
管理委託契約、滞納時の対応、保証内容、管理会社を変更する条件を確認します。
売却・価格下落
希望時期に希望価格で売れるとは限りません。売却費用とローン残債も考慮します。
サブリース契約で確認すること
不動産投資会社の選び方
- 宅地建物取引業免許と行政処分歴を確認する
- 販売価格と周辺相場、想定賃料の根拠を比較する
- 満室想定ではなく経費を含む収支表を提示するか
- 自社販売・仲介・管理など会社の立場と収益源を確認する
- 提携ローンだけでなく、金利と融資条件を自分でも比較する
- リスク、将来の修繕、売却出口について説明するか
- 即日契約や手付金の支払いを急がせないか
掲載している不動産投資会社
掲載順はランキングではありません。取扱物件、地域、販売・仲介・管理の範囲、セミナー内容は変わる場合があるため、必ず公式情報と契約書面を確認してください。
日本財託
東京の中古ワンルームマンションを中心とした販売・賃貸管理を扱う会社です。検討時は、販売価格と周辺相場、現在・将来の賃料、管理費、修繕積立金、空室を含む収支、売却時の想定を確認してください。
ベルテックス
不動産の販売・管理などを扱い、資産形成に関するセミナーや相談を案内している会社です。物件ごとに価格、賃料、諸費用、融資条件、管理契約、将来の売却可能性を確認しましょう。
購入前チェックリスト
- 登記、用途地域、接道、建築・修繕履歴
- 現在の賃貸借契約、入居率、滞納、募集期間
- 周辺の成約価格と実際の募集賃料
- 管理費・修繕積立金と将来の値上げ予定
- 空室・家賃下落・金利上昇を含む収支
- 管理委託・サブリース・ローンの解約条件
- 売却費用、残債、想定する出口
よくある質問
- Q. 表面利回りが高い物件ほど有利ですか?
- A. 経費や空室、修繕、売却しやすさが反映されないため、表面利回りだけでは判断できません。
- Q. 少ない自己資金でも始められますか?
- A. 融資条件次第ですが、借入割合が高いほど金利上昇や空室時の影響が大きくなります。購入諸費用と予備資金を含めて判断してください。
- Q. 節税を目的に購入してもよいですか?
- A. 税効果は所得、物件、借入、保有期間などで異なります。節税効果だけでなく投資自体の収益性を確認し、個別の税務は税理士へ相談してください。
- Q. セミナー当日に契約してもよいですか?
- A. 高額で長期の契約です。資料を持ち帰り、価格・収支・融資・管理・売却条件を比較してから判断しましょう。